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zoom RSS ラストシーンはなぜ眩しい。

<<   作成日時 : 2004/10/17 23:32   >>

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【さし絵を多めに入れてみました。長いんで。】
<hr>
映画を観る、芝居を観る。
ときにグッときて泣いてしまうことがあります。
 :
胸がキューッとつまり、心が震えるような感覚に襲われ涙してしまいます。
そんなときは心というものが胸の奥にあるかのように感じるのですが、ものの本によると「心」とは胸の奥にしまわれた何かではなく、「脳が動いている状態」であると云います。
 :
これをふまえて涙のプロセスを体の反射として考えると、
 :
1 .視覚聴覚などへの情報入力
2. 「心」への刺激(脳を動かす)
3. 「感動している脳」から涙腺への指令
4. 涙の分泌

図1

脳の中には、過去の経験や無意識の反射が絡み合ったこのようなプログラムが組まれていると考えられます。
「暑い」という知覚で「汗が分泌」されると同じように、脳の中で「感動する」という条件が満たされ、涙腺の分泌回路が開くということでしょうか。
 :
脳内において「感動回路」は「涙する回路」と密接につながっていると思われます。
感動クンと涙クンは特別なあいだ柄なのでしょう。

図2

脳の指令は、感動側から涙腺への一方通行であるように思われますが、もしや逆方向もアリでは?……と最近感じたことがありました。
 :
さて、ここから本論にはいります。
 :
【例1】
最近、ある映画を観ていてのこと。
ラストのクライマックス、主人公が大切に想う人物の死の場面。
それに続き、真っ青な空に輝くほど白い雲の画像。
それまでは、わりと暗めな情景の中で死までが描かれていました。そして死んだかと思うといきなりスパンと明る過ぎる画面。
本来なら目を護るための反射として瞼を閉じてしまうところですが、意思は映画を観続けたいわけです。
これでは誰だって目がしょぼしょぼ、涙がにじんでしまいますね。
 :
【例2】
最近、文楽「日高川」を観ていてのこと。
ラストのクライマックス。夜の日高川を蛇に化身し泳ぎ渡った清姫、岸に上がってポーズが決まる。
「チョーン」と柝が入りブルーだった照明がパァっと真っ白に、同時に奥の黒布が振り落とされ明るい昼の風景にチェンジ。そして幕。
突然の光量にやはり目がしょぼしょぼと潤んでしまいました。
 :
 :
さて、心とは関係なく起こった涙クンの活動に戸惑うのは、お隣でモゾモゾしていた感動クンです。
感動クンも物語に惹かれ活動しようかと思いあぐねっていたところ、涙クンが先に勝手に出発してしまったわけです。
いつもの段取りとちがう状況に感動クンは、取り残されたと勘違いし、遅れてなるものか、追いつかなくてはと共鳴するように自分の回路を開きだす……。
つまり、涙が滲むことが呼び水になり、「自分は感動している?」と脳が勝手に誤解を始めるのではないか、と考えたのです。
眩惑という仮説。

図3

こういうフィードバックみたいなことってありえると思いません?
 :
今まで観てきた映画や演劇を思い返しても、ラストがやたら明るいとか眩しかった作品をいくつか挙げることができます。
「最後はパッと明るくする」、この演出意図を云えば、現実への解放とか崇高なイメージを抽象するとか、文学的な解釈はできるでしょう。しかし、最たる目的は瞳孔の操作にあったのではないでしょうか。
知覚の誤解により感動を導く可能性を、制作者たちは技術として昔から知っていたのかもしれません。
ラストシーンはなぜ眩しいのか、ちょっと穿って考えてみました。
nmidaga


昨年の夏、帝劇で「レ・ミゼラブル」を観たときに経験したのですが、せつなくなるような場面がくると、それに合わせて天井の空調口から冷たい風が送り出されていたように感じました。
気のせいかもしれませんが、これは、「とりはだクン」の活動を外から刺激し、感動への導線をつけているんじゃないかと思ったのです。
きっとたまたまだったのでしょうけど。

図4

「レミゼ」は私にとって掛け値なしに心に響く作品でした。ラストでは思わず脚が震えるほど感動していました。
 ん?
「脚が震える」、これをなぞらえて考えれば、
泣かせどころがきたときに、座席のシートに密かに仕込んだバイブレーターを動かし、「身もふるえるクン」を誤作動させれば、更に感動を……これはやりすぎですね。
 :
しかしバイブレーターはないとしても、しかるべきときに、低音をきかせたBGMなどをながして皮膚を刺激してみることは、感動を誘導する技術として有効かもしれません。
例えば楽器で云えばティンパニーとか……ってこれは交響楽とかのラストではざらでしたね。

 :
ザワッと鳥肌が起ち、表情は固まり、涙はとめどなくながれ、震えですぐには立ち上がれない。こんな作品に巡り合いたいと、願を掛けるような思いでいつもチケット予約の受話器を握り締めています。

◆…さらに読む◆

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